すくつ

2016年 秋アニメ


すっかり寒い季節になりまして、今朝なんかはコートだけで我慢できる気がしなかったので、一度外に出たにも関わらずわざわざマフラーを取りに戻ってしまったのですが


一方でアニメの方はというと、なかなかポカポカ、豊作だったのではないかと感じます


と言っても、ぼく自身が完走したのは4本だけでして

ただその4本以外にもビッグタイトルや評判の良いタイトルが多かったので、人によって多様に観るタイトルを変えられて都合が良かったのでは?という話ですね



それでは今期の総括です





■ブレイブウィッチーズ 評価2.0


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切るだろうなーと半ば確信していたにもかかわらず、結局全編観てしまうという

もともとストライクウィッチーズ一期が大好きで、二期、映画、そしてブレイブウィッチーズと追ってることになるわけですが、見事に劣化していってるというか……



個人的には、脚本がどうというよりかは空戦の出来が全てだったかなと思います
(そもそもストパンシリーズも佐伯昭二担当回を除いて、そこまで脚本や構成が良いアニメというわけではないので)


あそこまで陳腐なCGを多用していたら、そりゃ良いものができるわけがないですよね

CGは基本的にキャラの表情が死んで有機的な動きも失われるので、アップには向いていません
したがってCGを多用するコンテは自然とアップが少なくなって、キャラの表情がよく見えない場面が増えてしまうんですよね
もしくはとにかく素早く動かして誤魔化してみたり……

ブレパンシリーズの空戦がイマイチに思える原因はそこだと思います

手書き作画の多いストパン一期二期を観ると、空戦の間でもバストアップ気味の描写を一定量入れてキャラの表情が見えるようにしています
ストライカーユニットでの縦横無尽な飛行から、カットを切らずそのままキャラの表情を見せるまでのコンテにもそつがありません

つまり手書き作画のおかげで戦いに臨場感が出せていたんですが、CGを多用するブレパンの空戦からはそういったものは一切感じられなかったですね



ではなぜここまでCGを多用せざるを得なかったのかという話ですが、それは放送延期したくらいですから、スケジュールの遅れが原因に他ならないでしょう


そもそもブレパンシリーズはストパンシリーズとは制作会社もスタッフもまるで違います

制作会社はSILVER LINK.で、中核を担っていた実力派アニメーターたちがごっそり抜けました

SILVER LINK.自身が明らかに担当アニメを持ちすぎな中、制作チームにそういった手痛い劣化があったとすれば、スケジュールに遅れが生じ、こんな出来になってしまうのも当然と言えるでしょうね


好きなシリーズが段々と劣化していくのを見るのはなかなか辛いものがありました
次のTVシリーズは何年後かなあ、いやもうないかも……





■ガーリッシュ ナンバー 評価2.8


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作画は良かったですね、とっても

……正直褒めろと言われてパッと思いつくのがそこしかないですね

あとは千歳のキャラは好きだった、くらいの感想でしょうか
渡航らしい皮肉の効いたキャラで、このアニメを観ていた人の大半は、おそらく彼女を気に入って視聴を続けたのではないかと思われます

裏を返せば、千歳がシュンとしてしまってからはいったいどこに楽しみを見出せばいいのか分からなくて分からなくて……



ガーリッシュナンバーの問題点ですが、構成がドヘタ、といったところでしょう

平行して描かれたひとつひとつの問題、もはや描いた意味なくなっちゃってますよね?


12話通して描かれた一番大きな「大問題」を「千歳の挫折」とすると
「万葉の葛藤」「九頭の敗北」「クースレの製作遅延」が「小問題」です(ド忘れしているエピソードもあるかも?)

この3つの「小問題」の解決が、「大問題」の解決の鍵、あるいは前提となることで大きなカタルシスが得られるんですが

これら3つ、まったく関係なかったですよね?

万葉が千歳にアドバイスをしたわけでもなく
九頭が千歳を再起させるために暗躍したわけでもなく
クースレの製作遅延は十和田がいつの間にかなんとかしてるし

千歳というキャラで12話もたせるつもりなら、ほとんどの話が終着点で千歳に繋がらないとまとまりがなくなってしまうわけですよ


逆に、ではどの話が「大問題」の解決につながったかというと五浄くん関連の話なわけで……

今まで千歳に対して煮え切らないマネージャーの態度でしか接してこれなかった五浄が、兄として千歳を認めてあげることで彼女が奮起する……
結局千歳が声優という職業と向き合う上で、元声優である兄の存在は欠かせないものだったのだ!

というのが話の筋かと思われますが

これも肝心の五浄くんの過去について濁したままなので、なんとも深みがありません


他にも、必要だったのか分からない後輩とか、千歳には鈍感な京とか、途中から万葉に付きっきりになってしまった百花とか……

唯一それっぽく動いたのは八重だけ


まあつまり、平行させて進めたいくつかの話の線を、最終的に点で結び付けることができなかったという、致命的な構成ミスがこのアニメのストーリーを薄っぺらくしている諸悪の根源ですね

シニカルなキャラたちを見せたいのか、キャラの成長を見せたいのか、腐ったアニメ業界を見せたいのか

どれか一つに絞るだけでまとまった構成になったと思うんですけどね……


原作とアニメスタッフ、どっちが悪いのかは知りません





■響け!ユーフォニアム 評価4.2


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一期のときは評価4.9を叩きだしたユーフォですが、二期は4.2です
しかしそもそも4.0以上は「良アニメ」というつもりでつけている点数なので、相変わらず面白くはありましたね



まあ、正直なところ、久美子の心情にイマイチ共感できないというか……


こういうふうに部活の先輩を慕うのって、どちらかというとやっぱり女の心理ですよね

男はどちらかというと上下関係という色が強いのに対して、女は先輩が後輩を可愛がるし、後輩も先輩になつくっていう
だからぼくの場合、中学の部活の先輩が引退したときなんて、いくらか自由になった気がしてうれしかったですよ


別に感情移入して観たいというわけではないのですが

明日香先輩って人間的に冷たい部分ばかりがピックアップされていましたし
明日香先輩が久美子に色々な事情を話した理由も「久美子がユーフォに似ていたから」ってなると、まるきり理解できないわけではないけどなんだか釈然としない

久美子はユーフォをやめようとしている明日香先輩にユーフォをやめた姉を重ねていたわけですけども、そこまで距離近かったかな?と思ってしまいました

そうなると、久美子と明日香先輩の関係にのめり込むのはなかなか難しいですよね


二期はあからさまに明日香先輩のストーリーとして作られているので、その辺に納得できないとあまり熱を上げられないのではないかと思います


明日香先輩と香織先輩の関係にある問題の放置だとか、演奏に焦点当てずにヒューマンドラマをぶっこみすぎとか、不満のある人がいるとすればこの辺を挙げている人が多いと思いますけど、ぼくは上記した理由が一番のマイナスポイントでした



とはいえ4.0なのはやはり京アニの演出力を高く評価してのことです


ユーフォは他のどのアニメ、京アニの過去作と比較しても、とにかく音響へのこだわりが強く見えますね

音楽ホールと外、という分かりやすい対比ならともかく、教室と廊下でも声の響き方を使い分けてますし、カメラの寄り方やBGMのオンオフなどによってもそうですね

背景の環境音なども注意して聴かなければ自然と聞き流してしまうようなところにまでこだわっています


またこれは他の京アニ作品もそうなんですが、色彩や光源の表現方法も飛びぬけていて、現実より過剰になっていても違和感なく見ることができます

視聴者のなかの心象風景を画面に映し出すだけの技術を持っています


そういったひとつひとつの地道なこだわりがリアリティを生むわけですね

CGでサボったがゆえにリアリティ(臨場感)を失ったブレパンとは大違い……というのは言うだけ野暮でしょうか


ストーリーにイマイチのめりこめなくても4.0というのはある意味すごいのでは?


北宇治高校吹奏楽部シリーズはこれでひとまず終幕なようですが、1期2期通して本当に良いアニメでした
続編が駄作化するアニメが多いなかでよくやってくれたと思います





■Occultic;Nine 評価4.5


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惜しい!

としか言いようがない!


一話感想では、会話のどこを視聴者に聴きとってほしいのか分かりにくいと書きました

たしかにそれは最後まで変わらず、何を言ってんだかさっぱり、といった場面も少なくなかったのですが、制作からすればそれは大した問題ではなかったのかもしれませんね

実際最終話では鳩山とかいうキャラクターが「オーファンレセプター!?……ってなんでしたっけ?」とか言ってしまってるくらいですから、おそらく細かい設定なんか記憶しなくていいから、なんとなく納得してそれとなく盛り上がってくれればいい、ということなのでしょう


結構作り込んでそうな設定だったのでゆっくり把握したい気持ちもありましたが、まあそれはそれで



群像劇のアニメといえば僕の中ではバッカーノなのですが、オカルティックナインもかなりレベルが高かったですね

ガーリッシュナンバーの感想では最終的に全ての話がひとつに収束していない、と書きましたが、こちらは群像劇らしくしっかりとまとめられていました

途中から一緒に行動し始めたガモンサライ実優羽桐子だけでなく、コスプレ刑事やJKFBIもしっかり話に絡んでますし、フェードアウトしそうに見えた亞里亞と死神ペアも最後にしっかりガモンにアドバイスをしています

視聴者に見せる情報の量の調整も絶妙でしたし、これぞ構成の妙ですね



その一方で、これはもう観た皆さんは全員思っていることと思われますが

駆け足すぎて最後がぶつ切り
西園梨々花の正体の放置

この2つは大きな分かりやすくマイナスでした

冒頭に、惜しい!と書いた理由ですね
これらがなければ4.6以上でした


全編台詞が早回しな時点で明らかに尺が足りてないことが分かりますが、まさかここまで余韻を残さない終わり方にしてくるとは……
そういえば早回しすぎて最終話の感動シーンも感動するのが大変でした

西園梨々花の正体は視聴者に推理させたいのか、それともゲーム版でということなのか……
さすがにアニメだけだと情報が足りなさすぎてどうしようもないので、後者ですかね


とはいえ、おそらくこの2つについては制作側も不満が出ることを想定したうえで、仕方なくマイナス勘定として切り捨てた部分なのでしょう
逆にウリの部分でしっかりと視聴者を満足させることができた、という点に高い力量が伺えるのではないでしょうか


事前情報をチェックして面白そうだと思って観た作品でしたが、かなりの当たりでしたね


売上が低いらしく、こういったアニメの人気が出ないのは残念な限りです
しかしメディアミックス作品ですから、他の部分で採算が取れることを祈りましょう





さて、今回はこんなところでしょうか


ガーリッシュナンバーやブレパンには酷いことを書いた気がしますが、まあ可愛いキャラが出るアニメはそれだけで価値があるので……まるきり楽しめなかったというわけではないですよ




来期のアニメに関しては、とりあえず「リトルウィッチ・アカデミア」が気になっています
単純に吉成曜の監督作品なので

ただ、昔イベントかなにかで30分の短編として公開されたときはあまり評判が良くなかった覚えがあるんですよね
不安ではありますが、まあ一話は観るでしょう



他のアニメの話題としては、ユーフォが終わって京アニの次の期待作は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」になるわけですが、先日本屋を巡ってようやく原作を入手したので、そのうちどの程度の感触が得られたか書ければいいなと思っています


アニメ映画化が発表された「夜は短し歩けよ乙女」についても、森見作品はそれなりに持ってるのでなにか……書けるかな?











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  1. 2016/12/29(木) 05:59:47|
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