すくつ



就活に追われています



今期はドタバタしてるうちに一話のレビューを忘れてしまったのですが、まあ、そこそこ、豊作だった気もしますね


観るものがなかったからレビューしなかったわけではないです


まだ最終話までは放送されていないアニメばかりですが、簡単に済ませちゃいますね




■あいまいみー ~surginal frinds~ 評価3.8


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特に言うこともなくいつも通りでしたが、強いて言うなら中盤に挟まれたミイの過去編みたいなのはさすがにいらなかった気がします

台詞に台詞を食い気味に被せる3分ギャグアニメはテンポも良くなるし尺の短縮にも繋がるしいいことづくめですね




■幼女戦記 評価4.0


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軍事モノは正直苦手で話をほとんど把握してないのですが、アクションだけでお腹いっぱいになれるほどの作画力
制作会社はNUTという新規スタジオのようですが、かなりよくやっていたと思います

キャラクターも魅力の一つでしたね
幼女なのに腐った性格と卓越した頭脳というギャップが面白く、ターニャのキャラだけで観ていられました


OPも好きでした

MYTH&ROIDはすっかり一昔前のアリプロポジションに収まった気がします
神々しさやおどろおどろしさを兼ね揃えた雰囲気はまさにアリプロのそれですね

Tom-H@ckが曲を作ってるらしいのですが、あの騒動からよく復帰できたなと感心します



ただ一つ言うならば、戦闘が空戦に限定されていたのもあって、代わり映えしないシーンが多かったのが残念だったでしょうか
暗雲を背景にして圧倒的な力を見せつける戦闘ばかりが記憶に残っています

原作からしてそうなのでしょうが、こういう戦闘ばかりだと視聴者にも絶対飽きがくると思うので、2期はもっと別の形でのアクションを期待します


幼女戦記が連載されていた小説投稿サイトはArcadiaといって、小説家になろうに食われたサイトとして有名だったんですが、アニメ化作品はどれもヒットしているようで、アニメ化様様といったところでしょうか

しかしやはり弾の数ではなろうの方が多そうです
なんでもアニメ化決定作品が5作品ほど控えているとか……ボロい商売ですね



■この素晴らしい世界に祝福を!2 評価3.2


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んー……


なんというか仕方のないことなのですが
一期の時点でキャラ付けでギャグを作っていたので、二期になって飽きられたら終わりというか……

ダクネスのドMもアクアの駄目神も、正直ギャグに入る前から分かってしまうので、何度もやられるとやはり冷めてしまいますね
特にダクネスに関しては台詞も毎回似ているので……

一方でめぐみんは常識人ポジションとして推されているのか、厨二病だけでないギャグが多かったので最後まで鮮度を落とすことなく楽しめたと思います

やはりキャラ付けだけでギャグを作ろうとすると、キャラを増やさない限りギャグのパターンも増えないので段々と苦しくなりますね


とはいえこのすばのテンポの良さは素晴らしいです
魔王軍の幹部も出し惜しみすることなく出てくるし、その戦闘もギャグアニメとしては十分な水準に達していると思います


最終話、主人公が身を呈して作戦に貢献する姿はなかなか好感度が高かったですよ




■リトルウィッチアカデミア 



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放送前から目をつけていた今期の大本命です

TRIGGERに吉成曜が監督を務めるとなれば、これはもう観ない手はないでしょう


全編通して圧倒的な作画、王道ストーリーと、奇をてらわない直球アニメで安心しました

主人子のアッコはTRIGGERキャラの血が存分に流れていて、とてもイキイキした動きで観ているだけでワクワクします



実はこの作品、数年前のイベントで短編アニメとして流されたときは酷評ばかりでした

しかしそれから時間の経った今、吉成曜にも監督としてのスキルが身についたということでしょうか?
これだけ面白くなるのだから何が起こるか分からないものですね



リトルウィッチアカデミアは2クール作品だそうなので、2クール目が終わるまで評価はお預けということで……







さて、今期最後まで観たアニメは以上の4作品

といっても幼女戦記とリトルウィッチアカデミアに関してはまだ最終話が放送されてすらいないどころか、最新話のチェックも怠っているのですが……



途中切り作品は

アイドル事変
ACCA13区監察課
けものフレンズ
小林さんちのメイドラゴン
政宗くんのリベンジ
クズの本懐
うらら迷路帖

の7つ

結構多いですね

今期はけものフレンズが話題を呼びましたが、ぼくは一話でダウンしてしまいました
聞くところによると尻上がりに面白くなるそうですね

ACCAはOPはオシャレだったので、暇な人は一度聴いてみるといいですよ




来期は……今期よりも気になる作品が多そうです

進撃の巨人やサクラクエスト、グラブルあたりは分かりやすく話題になりそうですが

他にも月がきれい、神撃のバハムート、レクリエイターズ、ID-0あたりはどちらに振れるか分かりませんし

終末、サクラダリセット、冴えカノあたりは原作人気が根強いと思うのでラノベ厨も満足のラインナップなのではないでしょうか

エロマンガ先生とかいうのは来期のガヴリール枠ですかね

他にも夏目、アリスと蔵六、有頂天家族……


ただ一つ言っておきたいんですが、島田フミカネ×メカニックで一見勝利の方程式のように思えるフレームアームズ・ガールという作品は、クソアニメの予感がします
メカニックはメカニックでも女キャラ×パワードスーツ系統の作品ってコケる率高いんですよね……
ISなんかはコケなかったですけど、クソアニメといえばクソアニメでしたから

まあ、そこまで注目もされてないと思うのでクソアニメだったときは静かに沈んでゆくでしょう





といった感じで!



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  1. 2017/03/22(水) 06:22:32|
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2016年 秋アニメ


すっかり寒い季節になりまして、今朝なんかはコートだけで我慢できる気がしなかったので、一度外に出たにも関わらずわざわざマフラーを取りに戻ってしまったのですが


一方でアニメの方はというと、なかなかポカポカ、豊作だったのではないかと感じます


と言っても、ぼく自身が完走したのは4本だけでして

ただその4本以外にもビッグタイトルや評判の良いタイトルが多かったので、人によって多様に観るタイトルを変えられて都合が良かったのでは?という話ですね



それでは今期の総括です





■ブレイブウィッチーズ 評価2.0


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切るだろうなーと半ば確信していたにもかかわらず、結局全編観てしまうという

もともとストライクウィッチーズ一期が大好きで、二期、映画、そしてブレイブウィッチーズと追ってることになるわけですが、見事に劣化していってるというか……



個人的には、脚本がどうというよりかは空戦の出来が全てだったかなと思います
(そもそもストパンシリーズも佐伯昭二担当回を除いて、そこまで脚本や構成が良いアニメというわけではないので)


あそこまで陳腐なCGを多用していたら、そりゃ良いものができるわけがないですよね

CGは基本的にキャラの表情が死んで有機的な動きも失われるので、アップには向いていません
したがってCGを多用するコンテは自然とアップが少なくなって、キャラの表情がよく見えない場面が増えてしまうんですよね
もしくはとにかく素早く動かして誤魔化してみたり……

ブレパンシリーズの空戦がイマイチに思える原因はそこだと思います

手書き作画の多いストパン一期二期を観ると、空戦の間でもバストアップ気味の描写を一定量入れてキャラの表情が見えるようにしています
ストライカーユニットでの縦横無尽な飛行から、カットを切らずそのままキャラの表情を見せるまでのコンテにもそつがありません

つまり手書き作画のおかげで戦いに臨場感が出せていたんですが、CGを多用するブレパンの空戦からはそういったものは一切感じられなかったですね



ではなぜここまでCGを多用せざるを得なかったのかという話ですが、それは放送延期したくらいですから、スケジュールの遅れが原因に他ならないでしょう


そもそもブレパンシリーズはストパンシリーズとは制作会社もスタッフもまるで違います

制作会社はSILVER LINK.で、中核を担っていた実力派アニメーターたちがごっそり抜けました

SILVER LINK.自身が明らかに担当アニメを持ちすぎな中、制作チームにそういった手痛い劣化があったとすれば、スケジュールに遅れが生じ、こんな出来になってしまうのも当然と言えるでしょうね


好きなシリーズが段々と劣化していくのを見るのはなかなか辛いものがありました
次のTVシリーズは何年後かなあ、いやもうないかも……





■ガーリッシュ ナンバー 評価2.8


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作画は良かったですね、とっても

……正直褒めろと言われてパッと思いつくのがそこしかないですね

あとは千歳のキャラは好きだった、くらいの感想でしょうか
渡航らしい皮肉の効いたキャラで、このアニメを観ていた人の大半は、おそらく彼女を気に入って視聴を続けたのではないかと思われます

裏を返せば、千歳がシュンとしてしまってからはいったいどこに楽しみを見出せばいいのか分からなくて分からなくて……



ガーリッシュナンバーの問題点ですが、構成がドヘタ、といったところでしょう

平行して描かれたひとつひとつの問題、もはや描いた意味なくなっちゃってますよね?


12話通して描かれた一番大きな「大問題」を「千歳の挫折」とすると
「万葉の葛藤」「九頭の敗北」「クースレの製作遅延」が「小問題」です(ド忘れしているエピソードもあるかも?)

この3つの「小問題」の解決が、「大問題」の解決の鍵、あるいは前提となることで大きなカタルシスが得られるんですが

これら3つ、まったく関係なかったですよね?

万葉が千歳にアドバイスをしたわけでもなく
九頭が千歳を再起させるために暗躍したわけでもなく
クースレの製作遅延は十和田がいつの間にかなんとかしてるし

千歳というキャラで12話もたせるつもりなら、ほとんどの話が終着点で千歳に繋がらないとまとまりがなくなってしまうわけですよ


逆に、ではどの話が「大問題」の解決につながったかというと五浄くん関連の話なわけで……

今まで千歳に対して煮え切らないマネージャーの態度でしか接してこれなかった五浄が、兄として千歳を認めてあげることで彼女が奮起する……
結局千歳が声優という職業と向き合う上で、元声優である兄の存在は欠かせないものだったのだ!

というのが話の筋かと思われますが

これも肝心の五浄くんの過去について濁したままなので、なんとも深みがありません


他にも、必要だったのか分からない後輩とか、千歳には鈍感な京とか、途中から万葉に付きっきりになってしまった百花とか……

唯一それっぽく動いたのは八重だけ


まあつまり、平行させて進めたいくつかの話の線を、最終的に点で結び付けることができなかったという、致命的な構成ミスがこのアニメのストーリーを薄っぺらくしている諸悪の根源ですね

シニカルなキャラたちを見せたいのか、キャラの成長を見せたいのか、腐ったアニメ業界を見せたいのか

どれか一つに絞るだけでまとまった構成になったと思うんですけどね……


原作とアニメスタッフ、どっちが悪いのかは知りません





■響け!ユーフォニアム 評価4.2


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一期のときは評価4.9を叩きだしたユーフォですが、二期は4.2です
しかしそもそも4.0以上は「良アニメ」というつもりでつけている点数なので、相変わらず面白くはありましたね



まあ、正直なところ、久美子の心情にイマイチ共感できないというか……


こういうふうに部活の先輩を慕うのって、どちらかというとやっぱり女の心理ですよね

男はどちらかというと上下関係という色が強いのに対して、女は先輩が後輩を可愛がるし、後輩も先輩になつくっていう
だからぼくの場合、中学の部活の先輩が引退したときなんて、いくらか自由になった気がしてうれしかったですよ


別に感情移入して観たいというわけではないのですが

明日香先輩って人間的に冷たい部分ばかりがピックアップされていましたし
明日香先輩が久美子に色々な事情を話した理由も「久美子がユーフォに似ていたから」ってなると、まるきり理解できないわけではないけどなんだか釈然としない

久美子はユーフォをやめようとしている明日香先輩にユーフォをやめた姉を重ねていたわけですけども、そこまで距離近かったかな?と思ってしまいました

そうなると、久美子と明日香先輩の関係にのめり込むのはなかなか難しいですよね


二期はあからさまに明日香先輩のストーリーとして作られているので、その辺に納得できないとあまり熱を上げられないのではないかと思います


明日香先輩と香織先輩の関係にある問題の放置だとか、演奏に焦点当てずにヒューマンドラマをぶっこみすぎとか、不満のある人がいるとすればこの辺を挙げている人が多いと思いますけど、ぼくは上記した理由が一番のマイナスポイントでした



とはいえ4.0なのはやはり京アニの演出力を高く評価してのことです


ユーフォは他のどのアニメ、京アニの過去作と比較しても、とにかく音響へのこだわりが強く見えますね

音楽ホールと外、という分かりやすい対比ならともかく、教室と廊下でも声の響き方を使い分けてますし、カメラの寄り方やBGMのオンオフなどによってもそうですね

背景の環境音なども注意して聴かなければ自然と聞き流してしまうようなところにまでこだわっています


またこれは他の京アニ作品もそうなんですが、色彩や光源の表現方法も飛びぬけていて、現実より過剰になっていても違和感なく見ることができます

視聴者のなかの心象風景を画面に映し出すだけの技術を持っています


そういったひとつひとつの地道なこだわりがリアリティを生むわけですね

CGでサボったがゆえにリアリティ(臨場感)を失ったブレパンとは大違い……というのは言うだけ野暮でしょうか


ストーリーにイマイチのめりこめなくても4.0というのはある意味すごいのでは?


北宇治高校吹奏楽部シリーズはこれでひとまず終幕なようですが、1期2期通して本当に良いアニメでした
続編が駄作化するアニメが多いなかでよくやってくれたと思います





■Occultic;Nine 評価4.5


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惜しい!

としか言いようがない!


一話感想では、会話のどこを視聴者に聴きとってほしいのか分かりにくいと書きました

たしかにそれは最後まで変わらず、何を言ってんだかさっぱり、といった場面も少なくなかったのですが、制作からすればそれは大した問題ではなかったのかもしれませんね

実際最終話では鳩山とかいうキャラクターが「オーファンレセプター!?……ってなんでしたっけ?」とか言ってしまってるくらいですから、おそらく細かい設定なんか記憶しなくていいから、なんとなく納得してそれとなく盛り上がってくれればいい、ということなのでしょう


結構作り込んでそうな設定だったのでゆっくり把握したい気持ちもありましたが、まあそれはそれで



群像劇のアニメといえば僕の中ではバッカーノなのですが、オカルティックナインもかなりレベルが高かったですね

ガーリッシュナンバーの感想では最終的に全ての話がひとつに収束していない、と書きましたが、こちらは群像劇らしくしっかりとまとめられていました

途中から一緒に行動し始めたガモンサライ実優羽桐子だけでなく、コスプレ刑事やJKFBIもしっかり話に絡んでますし、フェードアウトしそうに見えた亞里亞と死神ペアも最後にしっかりガモンにアドバイスをしています

視聴者に見せる情報の量の調整も絶妙でしたし、これぞ構成の妙ですね



その一方で、これはもう観た皆さんは全員思っていることと思われますが

駆け足すぎて最後がぶつ切り
西園梨々花の正体の放置

この2つは大きな分かりやすくマイナスでした

冒頭に、惜しい!と書いた理由ですね
これらがなければ4.6以上でした


全編台詞が早回しな時点で明らかに尺が足りてないことが分かりますが、まさかここまで余韻を残さない終わり方にしてくるとは……
そういえば早回しすぎて最終話の感動シーンも感動するのが大変でした

西園梨々花の正体は視聴者に推理させたいのか、それともゲーム版でということなのか……
さすがにアニメだけだと情報が足りなさすぎてどうしようもないので、後者ですかね


とはいえ、おそらくこの2つについては制作側も不満が出ることを想定したうえで、仕方なくマイナス勘定として切り捨てた部分なのでしょう
逆にウリの部分でしっかりと視聴者を満足させることができた、という点に高い力量が伺えるのではないでしょうか


事前情報をチェックして面白そうだと思って観た作品でしたが、かなりの当たりでしたね


売上が低いらしく、こういったアニメの人気が出ないのは残念な限りです
しかしメディアミックス作品ですから、他の部分で採算が取れることを祈りましょう





さて、今回はこんなところでしょうか


ガーリッシュナンバーやブレパンには酷いことを書いた気がしますが、まあ可愛いキャラが出るアニメはそれだけで価値があるので……まるきり楽しめなかったというわけではないですよ




来期のアニメに関しては、とりあえず「リトルウィッチ・アカデミア」が気になっています
単純に吉成曜の監督作品なので

ただ、昔イベントかなにかで30分の短編として公開されたときはあまり評判が良くなかった覚えがあるんですよね
不安ではありますが、まあ一話は観るでしょう



他のアニメの話題としては、ユーフォが終わって京アニの次の期待作は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」になるわけですが、先日本屋を巡ってようやく原作を入手したので、そのうちどの程度の感触が得られたか書ければいいなと思っています


アニメ映画化が発表された「夜は短し歩けよ乙女」についても、森見作品はそれなりに持ってるのでなにか……書けるかな?











  1. 2016/12/29(木) 05:59:47|
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過ぎちゃったので簡単に


■91Days 評価 4.2

毎度引きは良かったが、一話毎の盛り立てが弱かったのが残念
アニメでやる意義も対して感じなかった
しかしこの話をだれることなく12話に収めたのは見事
アヴィリオの「俺がお前を殺さなかったのは、お前を殺したくなかったからだ」といった台詞は解釈に困るけど、幼少期のアヴィリオを殺さなかったネロを独善的だと皮肉ったのだと捉えてみる
さすがに額面通りに受け取れるほどアヴィリオがネロに情が移ったようには見えなかった


■planetarian~ちいさなほしのゆめ~ 評価 3.0

全5話だか6話だったから他アニメより終了するのが早くて、内容を思い出すのにも若干苦労する
最後瀕死にも関わらずゆめみがやたらと多弁なのは個人的にやってほしくなかったことなのでゲンナリ
EDがとても好きだった


■ダンガンロンパ3-The End of 希望ケ峰学園- 評価 1.5

序盤は期待できそうだなと感じていたけど、右肩下がりの内容に思わず唖然
やはりあの1期を作っただけはある
全てが低水準で脚本は破綻、やっつけとしか思えない最後はもはや清々しい
岸誠二は一生コメディだけ作っていればいいと思う


■この美術部には問題がある! 評価 3.5

たとえば91Daysの「中身」がシナリオなら、この美の「中身」はキャラ
日常系アニメは中身がないと評されることが多いけど、それらの「中身」はギャグやキャラクターなのだからそこが良ければそれでいい
宇佐美さんと友達のウサミミ金髪のコが可愛かった、ただそれだけ





ここからは今期の1,2話の感触


■バーナード嬢曰く。

海外作家の名前がばんばん出てくる
ハインライン、アシモフ他、基本的に有名どころしか出てこないし、内容に深く踏み込んでいるわけではないので敷居は低そう
ちなみに自分は実際代表作を1,2冊読んでるくらいなので、もし深いところまで踏み込んだギャグがメインになるならとても困る
海外、それもSFとなると、カタカナが多すぎて非常に読みづらいので自分は苦手、あまり読まない


■Occultic;Nine

のっけから忙しいアニメで1話の内容を完璧に把握できた人はおそらく原作組をのぞいて他にいない
ギャグを交えた冗長ないわゆる「ラノベ的な」やりとりがとても多く、そのやりとりの中のどの部分を視聴者に記憶してほしいのかが分かりづらいためとても疲れる
でも話のギミック次第では面白くなりそうな予感はするので、原作に期待しつつ試聴継続
ちなみにEDがとても好き
歌っている人は帰国子女の高校生でデビュー曲だとさ、すっげーね


■響け!ユーフォニアム2

今ドキ「2」だなんて安易なタイトルにしていいのかとかまあそんなことはさておき
ユーフォは他のアニメとキャラクターの成長の描き方が違う
大半のアニメは主人公に困難をぶち当てて、それを乗り越えさせることによって成長させていく
一方でユーフォはなにかしらの問題を抱えたサブキャラクターたちを久美子に見せ、関わらせることによって内面的に成長させていくという、なんともアニメっぽくない手法が根幹にあって、自分はそれが好き
たとえばユーフォが他アニメの手法で久美子の成長を描くとすると、夏紀先輩と本気でレギュラー争いをしたりするわけで……そういうのをユーフォで見せられても違うよね
2の今やってる話を見る限り、そういう脚本のスタンスがブレてなさそうなので安心して見られそう


■舟を編む

今のところはなんとも言えず
自分もたいがいミーハーなもので、本屋大賞を獲ったとき読もうかなーと思った作品ではあるので、多少面白いと思えなくてもしばらくは様子見
でも「右」を説明しろと言われて方角を使って説明するのって昔からよくある話だから、あまり感心はしなくない?


■ブレイブウィッチーズ

ウィッチシリーズってシリーズを重ねるごとにつまらなくなっていくからすごいと思う
話がつまらないだけならまだしも、CGだったり演出だったり技術的な面が足りてないから絶対に面白くならないだろう作品


■ユーリ!!! on ICE

面白そうな匂いがしたので観てみるとやっぱり面白い
ただ自分もまだまだ腐女子文化を受け入れきれていないのか、それっぽい描写や演技がたびたび鼻について視聴が厳しい
OPの作画がよく動くのは非常によろしいことだけど、定点カメラじゃなくもっと色んな角度から描いてほしい


■ガーリッシュナンバー

渡航は本当に臆病な人なんだろうと思う
他人に欠点を指摘される前に自分から槍玉に挙げてしまうことで逆に非難を避けようとする意図が透けていて、見ていてあまり気持ちいいものでもないけど、内容自体はそこそこ面白いのでたちが悪い
どこを終着点にするのかは知らないけど、今のところはキャラとギャグで見ていられて高評価
ただこの作品で俺ガイルのように説教臭くしたら一巻の終わり、原作は読んでないけどさすがにその辺の分別はついてるよね?


■魔法少女育成計画

第一巻刊行当時からまどマギフォロワーとして話題になってたので目はつけていたけど、なんだか今はこういうシリアス系のを観る気がしないので1話切り
聞くところによるとこれから魔法少女たちが血で血を洗う殺し合いを始めて、その機転の利いた能力バトルを売りにしてるそうだけど、みんなもうそういうの見飽きてるんじゃ?




今のところはユーフォとガーリッシュナンバーを楽しく観ていて、オカルティックナインが面白くなればいいなあ、ユーリ舟を編むは今後の動向次第でそのうち切るかもしれないなあ、といった感想
まほいくとブレイブは既に1話切り、バーナード嬢は5分アニメだし観てもいいかな



前期は何気に4本も完走したのはなかなかないこと
ダンガンロンパは絶望編と未来編に分かれていたから、別々にカウントするとすれば5本だし
大して楽しんだクールでもなかったのに……


  1. 2016/10/19(水) 03:01:09|
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聲の形



『聲の形』



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君の名は。』の熱も冷めやらぬ中、ついに上映された京アニの自信作


聞くところによると、映画は同時期に別に人気作があるからといって、それが原因動員数が少なくなることはまずないそうです
それどころかむしろそのおかげで動員数が伸びることがほとんどだそうで

君の名は。』のブームは『聲の形』にとっても追い風といえるでしょうね






  ■ 抉るような切り口で話題を呼んだ怪作




無題





聲の形』は紛れもなく「エリート漫画」です



作者の大今良時が18歳の頃、マガジンの新人賞に投稿したのが本作

強いテーマ性とそれを印象付けるだけの確かな演出力に、編集部では絶賛の声が相次いだそうです


しかし障碍者への配慮に気を取られがちなこの世の中、聴覚障碍者への虐めを取り扱う作品はまさに爆弾のようなもの
そういった経緯で本誌への掲載は見送られることとなりました



その後大今良時が描いたのは『マルドゥック・スクランブル』のコミカライズ

原作者の冲方丁といえば当時はまだ『天地明察』で話題になる以前でしたが、それでも『マルドゥック』はかなりの人気を集めた名作です

そのコミカライズを任されるということは、マガジン編集部の間で大今良時が大変評価されていたのだろうと推測できます


さて、『マルドゥック』の連載も無事人気を集める形で終了し、ついに長らく伏せられていた『聲の形』が掲載されるときがきます
本来ならば『マルドゥック』以前に掲載されるはずだったわけですし、まあ真のデビュー作といえるでしょう


掲載されるのは新人賞に応募したものの改稿版
それも投稿した「別冊」のマガジンではなく、最も注目を集める「週刊」のマガジンにです


あまりの「トントン拍子」っぷりに出来レースなどと批判される声も少なくありませんでした


本当に期待できるのか……そういった不安も少なくない中、掲載されるや否や、たった一作の読み切りとは思えないほどの大反響を巻き起こします

物議を醸す内容と心を抉られるようなリアリティとに、心を揺さぶられる読者が続出


批判を実力でねじ伏せる形となり、漫画家・大今良時は鮮烈な"デビュー"を飾りました



この反響を受けた編集部はすぐさま『聲の形』の連載化を決定


数々の賞を受賞しながらも、最終話では「劇場アニメ化」が発表……



……といいますように、原作者・大今良時は「エリート漫画家」であり、『聲の形』は「エリート漫画」なのです


たまーにこういった漫画家が現れます
若いうちに賞を受賞しデビュー作からヒット、続く次回作でもその実力を遺憾なく発揮……

一言で片づけてしまうのは失礼かもしれませんが、天才というやつですね



さて、そんな注目作の『聲の形』を京アニが劇場アニメ化するというのだから話題性は抜群


監督は『けいおん!』をアニメ化した山田尚子

実はこの山田尚子もアニメ監督としては異様なほど若く、とくに『けいおん!』を監督した当時は20代前半だったというのですから驚きです
つまりはこの人も「エリートアニメ監督


そして京アニといえば制作の大部分を自社で行うという特殊な環境ながらも、制作したアニメは軒並みヒットさせるという「エリート制作会社



そんなエリート漫画家」の「エリート漫画」を「エリートアニメ監督」が「エリート制作会社」で映画化するというのだから、当然注目が集まります



君の名は。』に目を向ける人が多い一方で、こちらにかかる期待も決して低くはない、いやむしろかなり高かったといえましょう






  不快感のない共依存








ストーリーは石田西宮、二人の男女を主軸に進められます


小学生時代に西宮を虐めた経験を持ち、西宮を楽しませることでその贖罪を果たそうとする主人公・石田

一方で、自分を虐めた石田がかえって虐めの対象になってしまったことなどから、「自分と関わると不幸になる」などといった強迫観念に狩られる西宮


高校生になって再会した彼らが関わっていくうち、次第に周りに仲間が出来始め、長らく人との関係を閉ざしていた石田と西宮が心を開いていくようになります


しかしある出来事をきっかけにその仲間関係は崩壊

石田は西宮以外の仲間を拒絶し、西宮はそのことでまた「自分のせいだ」という思いに狩られます


ついに限界に達した西宮は飛び降り自殺という道を選ぼうとしますが、そこに現れた石田が身代わりとなって必死に助けに入ります

重症を負って入院する石田を気に病み、また自分を責める西宮


しかし石田はそんな彼女にこう声をかけます

「君に、生きるのを手伝ってほしい」



……というのが映画を通して発展した彼らの関係の流れかと思いますが


西宮への贖罪を続けることによって過去の自分を赦すことができる石田

石田に「生きるのを手伝う」という居場所や存在理由を作ってもらうことによって自責の念から逃れることのできる西宮


まあどう見たって共依存なわけですね



しかし自分はこの共依存という結論を間違っているとは思いません

結局のところどうしたってすっきり解決できない心の問題というのはあるわけで、共依存という普通なら否定的に描かれがちな関係を続けなければいけないこともあるんじゃないかと



なんだか『聲の形』は「聴覚障碍者への虐め」がテーマに見せかけて、「コミュニケーションの難しさ」というのが意図したテーマだったそうですが
自分としてはこの映画では「共依存の肯定」が一番テーマとして当て嵌まっているかなという感想でした


何をどうやっても石田が西宮を虐めたという過去は消えませんし、石田は贖罪を続ける間しか自分を赦すことはできません
対して西宮は聴覚障碍を持つ以上はこれからも自責する場面に直面することはあるでしょう


君に、生きるのを手伝ってほしい

この台詞は、二人の後悔と自責を同時に追いやるものとしてこの上ない台詞だったように思います


ああいう場面で大抵のない作品は愛が世界を救うと言わんばかりに抱きしめたりなんだりで誤魔化しがちで、しっかりと選んだ言葉で結論を出すのはとても技量を問われることなんですよね






 ■ 圧倒的な描写不足




さて、これは映画を見た人全員が思ったことと思いますが……


川合と真柴いらなくない?




かわい


ましば



映画を通した印象としては
川合は典型的な自己保身の天然クズで、真柴に関してはいったいなんのためにいたんだか分からない影の薄い奴って感じでした


この二人に関しては別段石田や西宮と仲が良さそうにしてるわけでもなく、一緒に遊園地にいって、諍いが起こってすっと離れていって、最後に仲直りしてめでたしめでたし、みたいな

この程度の関係の奴らと仲直りしたことで石田は前向きに生きていけるようになりましたって言われても、その程度の病み具合だったの?としか……


とくに川合にいたっては最後まで断罪らしい断罪もされることなく(植野に的確に図星を突かれてましたが、無自覚故に川合としてはノーダメージでしょうし)、千羽鶴折って仲直りっていやいや



これならば川合は小学校時代のみの登場にして、真柴はそもそも存在を消した方が良かったのではないかとすら思います





もう一つ気になるところがあって


植野が大分都合の良いキャラな気がするなーと


うえの



というのも、植野が石田を気にかける根拠が薄いのが問題なんですよね


たとえば、石田が西宮を気にかけるのは分かります

西宮を虐めていたけど、補聴器の件で初めてお金という形で損失を出し西宮と自身の親への負い目が芽生え、自身が虐められることによって虐めを受けていた西宮の心情を理解するようになる……

心を閉ざして西宮への贖罪に砕身するのに十分な根拠があるといえます



対して植野は……
え、石田が好きだから? それだけ?


虐められた側の気持ちなんて虐められたことのある人にしか分からないし、だからこそ傍観していただけの植野があそこまで石田に深く同情するのも不自然に感じてしまいました


それに小学校時代から植野の気持ちは石田に向いていたそうですが、当時の石田はただの無邪気で残酷な虐めっ子ということもあり、植野の恋心は小中高校生にありがちな「カーストトップに抱く憧れ」でしかなかったと思うんですが……
(植野もカーストトップだったろうから、この場合は憧れというよりかは同族意識に近いですかね)


という理由で植野が石田の人間性に対して好意を抱いてるようには思えなかったので、思いを寄せていること自体もイマイチ腑に落ちませんでしたし、石田への贖罪として色々な人と引き合わせようとしたり、"石田のために"西宮を責めたりすることにも違和感を感じました


そんなふうに見えてしまっていたので、最後唐突にデレて手話を覚えたりするのも、「みんな植野ってキャラクターに納得できないかもしれないけどこれで許してよ」って感じに制作が焦って付け足したように邪推してしまいました



物語を引っ掻き回すために生み出された舞台装置的なキャラに見えてしまいましたね




これがもっと小学校時代虐めの傍観者として石田を気にかける様子やその葛藤をしっかり描くだとか、植野を咎めるキャラクターややり取りを描くだとかができていれば、植野というキャラクターに深みが出てもっと違ったと思います



奇譚なくはっきり物事を言うキツイ女キャラクター自体は好きですし、キャラデザも可愛かったので、ただただ残念でした




あとは……


全体を通して、西宮もキャラクターが少し見えづらかったですかね


小学校時代の西宮は

無理に他人と合わせようとするが避けられ、段々と孤立していく悲愴的な側面
石田が虐められるようになってから彼の机の落書きを拭く心優しい側面
しかし一方で石田と取っ組み合いをしたことからも分かるように、ただ黙ってるだけの聖人というわけでもない人間らしい側面

そういう3つの顔から構成されていたと思うんですが


これが高校生になると3つの人間らしい側面というのがまるで削られてしまっていて
なんだかもはや聖人に近い何かになっていた気がします

あそこで取っ組み合いの描写を入れたのはなんだったのか……



まあでもこれに関しては時を経るにつれて西宮の人間らしい側面が深く抑えられていったと考えればそこまでおかしいことでもないですね
元々人付き合いのために人間らしい部分を押し殺すキャラクターですから




そんなわけでメインである石田と西宮のストーリーは良かったのですが、川合や真柴、それから植野などのサブキャラクターたちの描写不足によってメイン二人のストーリーが汚されてしまっているなあという感触です


西宮が石田と再会した瞬間に心を許してしまっているように見えるのもちょっと不満なので、川合と真柴を削ってその分の時間でそこを補填してほしかったですかね






 ■ 2時間に収めるのは無理があった?




実は元々原作が話題作ということもあり、読み切り版は読んで連載版は読んでいない僕でも少しは内容を知ってるんですが……

原作ではもっと石田と西宮以外のサブキャラクターたちも掘り下げられているみたいですし、結局映画という形で2時間に収めることに無理があったんじゃないかと思うんですよね


前述したとおり、『コミュニケーションの難しさ』がテーマみたいですが、原作はサブキャラクターたちの掘り下げも含めて『コミュニケーション』を描いてるのでしょうし、石田と西宮だけしか満足に描けていない時点でテーマも何もないと感じます



そんなわけで、原作の方が良さそうだなーという匂いを残しつつも、メインの二人のハッピーエンド?と結弦の可愛さに誤魔化される映画でした



ゆづる



悠木碧は演技幅が本当に広いですね







  1. 2016/09/26(月) 16:13:54|
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君の名は。




君の名は。




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観てきました


今まで観たアニメ映画の中でトップクラスに面白かったです、というかトップですね





  10日目にして興行収入38億を突破





君の名は。』といえば、『ほしのこえ』『秒速5センチメートル』等を手掛けたアニメ映画監督・新海誠の最新作です







これまでの作品は小規模上映ということもあり、アニメーション界隈では有名なものの、世間一般に対してはさほど知名度の無い監督でした


しかし公開前の念を押すかのような宣伝、東宝のお偉いさんにより敢行された大規模上映、口コミやパブリシティにより広まった話題により、いざ公開その日が訪れてみると空前の大ヒット


新海監督は一躍時の人となりました


興行収入はなんと公開10日目にして38億を記録したそうです
ちなみに東宝が目標として設定した興収が60億



この2つの数字がどのくらいかといいますと


アニメ界に旋風を巻き起こした『魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版が20億
まさかのそれを超える右肩上がりで周囲を驚かせた『ガールズ&パンツァー』の劇場版が22億
固定ファンからの根強い人気と特典商法によって記録を伸ばした『ラブライブ!』の劇場版が28億


この辺りの人気深夜アニメ映画が"何か月も上映して"やっとこの数字
君の名は。』の興収はこれらを10日もしない内に超えたことになります



このペースで進むとおそらく目標の60億にも届くので


社会現象と言われるまでに話題を呼んだ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が52億
サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』の細田守最新作として期待された『バケモノの子』が58億


この辺りの話題作も抜くことになりますね



となると60億超えの大台に乗るわけですが、この60~100億帯には


今や日本の看板漫画と称されるワンピースの劇場版『ONE PIECE FILM Z』(68億)
同じく一大コンテンツとして君臨するポケモンの初代映画『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(76億)
スタジオジブリの『猫の恩返し』(64億)『借りぐらしのアリエッティ』(76億)『ゲド戦記』(92億)
ウォルト・ディズニーの『ズートピア』(70億)『ベイマックス』(91億)『モンスターズインク』(93億)


等々アニメ映画界の中でも錚々たるメンツが勢揃い



おそらく『君の名は。』もここに並ぶと思われます
(さらなる拡大上映が決定されれば100億も?)



これはアニメ映画界において大きな意味を持つことなのです


ラインナップを見て分かる通り、これまでこの興収帯に名を連ねることができたのは「ファミリー向けアニメ映画」のみ

君の名は。』のように明確に若者に向けて作られ、中高生が自ら興味を持ちチケットを買って映画館に赴くような「ジュブナイルアニメ映画」が入るのは異例のこととなります
(もちろん実際は既存の新海ファンの力も大きいでしょうが)


今までのアニメ界に漂っていた「アニメ映画はファミリー向け以外じゃ売れない」という固定観念に、風穴が空いたかのような衝撃が走ったことでしょう




しかしこうして見てみると、実写映画では当然のように扱われているジュブナイルは、アニメ映画という括りで見てみると実はほとんど売り出されていなかったわけですね

それっぽいものでは『時をかける少女』がありましたが、あれは筒井康隆原作という硬派な後ろ盾がありましたから


今まで「売れないから」と放置されてきた若者向け青春ジュブナイルアニメ映画というジャンルの需要に、『君の名は。』がすっぽり収まったといったところでしょうか



昨今はいわゆるオタク向けのスマホゲーのCMが平然とゴールデンタイムに挟まれていたり、スマホの普及によってサブカルコンテンツが一般の目に晒される機会が増えたり、エヴァ等がTVでも大々的に宣伝されたりしたことで、アニメに対する世間の目が変わってきたというのも間違いなくあるでしょう

とくに若い世代はもうアニメ絵に対する抵抗はほとんどなさそうですね








  過去作を踏襲した上でのステップアップ









過去の新海作品を一つでも観たことのある人なら誰しもが感じたと思います


なんだこのキャラデザ? RADWIMPS? メインの二人は明るいし、コメディは多いし、なんだか……

今までの新海作品とは違うなあ」と



新海誠と言えば、恋心のようなものを抱いているが結ばれてはいない男女の絶妙な距離感を壮麗な美術とポエミーな脚本でお届けする……といった作品ばかりでした

しかし今作では打って変わって、豪快におっぱいを揉むわ明確に告白はするわ……


今までの新海作品ではありえなかったことをふんだんに盛り込んできましたね



これについて新海監督自身も、意識的にこれまでより幅広い層をターゲットに見据えたと話しています



しかし何もこれまでのファンを切り捨てたわけではありません

そういった新規ファンの獲得を狙う一方で、『君の名は。』には過去の新海作品の経験やモチーフが活かされており、既存のファンにも嬉しいつくりになっています


ほしのこえ』で描かれた男女を引き裂く時間と距離の乖離
雲のむこう、約束の場所』で描かれたで繋がる男女
星を追うこども』で描かれた死んでしまった想い人を追い求める主人公、そして本作における御神木周辺のようなファンタジー世界
彗星の登場やラストは明らかに『秒速5センチメートル』を意識したつくりになっているし、『言の葉の庭』にいたってはメインヒロインである雪野先生が本作にそのまま登場しています
なんなら男三人が建築業界志望だったのは新海誠が手掛けた大成建設のCMを元にしたのかともとれます


そしてなにより、これも新海誠作品のひとつ、『クロスロード





たった2分間のZ会のCMなのですが、『君の名は。』にもっとも近い作品はこれでしょう

君の名は。』の内容を簡潔に表すならば、「まだ見ぬ男女の出会いの壮大な前日譚」なわけで、まさに『クロスロード』まんまの内容となっています


キャラデザを担当した田中将賀もおそらく『クロスロード』で一緒に仕事をしたからこそ引っ張ってこれたんでしょうね




このように、一見一般にまるきり迎合したかのように見える本作ですが、過去作を見てきた人たちならきちんと分かるような設計にされているのです


新海作品には未だ一本筋が通っているのだ







  新海誠のこれから






さて、新海監督は今後どういう作品を作ってゆくつもりなんでしょうか



センチメンタルな作風だし、ただ筆の向くままに制作していくんじゃないの? と思う人もいるかもしれませんが、それは違います



彼女と彼女の猫』で初の個人製作を成し遂げ
ほしのこえ』でカラー中尺の物語を作り
雲のむこう、約束の場所』ではさらに複雑な人物構成で長編を制作
秒速5センチメートル』ではスケジュール等制作体制に重きを置いて、より完成度の高い作品を目指し
星を追うこども』ではそれまでよりターゲット層の拡大を試み
言の葉の庭』では『秒速』以前に立ち返り、その作風をよりアップデートする形で制作を進めました

(ここで言うアップデートというのは、実在するものをパロディしたメーカー等を画面内に登場させるという近年のアニメーション手法にマンネリを感じた新海監督が、思い切って許可をとり協力を漕ぎつけて、実在するメーカーそのままをアニメ内に描くことによってさらなるリアリティを演出したことを指しています)


つまり新海監督は、一作毎に前作の反省点を修正することによって着実なステップアップを図ってきたのです



彼は人柄こそ温厚で作風もポエミーですが、どこかに達観した自然主義、あるいは現実主義を抱えているのではないかと思えてなりません

そうでもないと、このように一作毎にステップアップを計算し積み重ねることはできませんし、一般受けを狙って方針を大きく転換することもできないはずです


最たる例としては、『星を追うこども』で否定した死者の復活を『君の名は。』で思いっきりやってしまっていることです
この時点で監督はなにか一つの思想をメッセージとして作品に込めたりするタイプではありません

ただひたすら面白い作品を視聴者に届けることを第一としているのでしょう




だからこそ、これから先『君の名は。』以上の作品を作ることができるのか心配です


過去作の経験、クロスオーバー+可能な限りのターゲット層のシフト+アニメ界でも稀に見る最高峰のスタッフ+かなりの広告費……

持てる力を出し尽くした集大成のような完成度の高い作品を制作した後、これまでと同じような心境で次回作を作れるとは思えません


秒速』で結ばれなかった二人、『言の葉の庭』で通じ合いながらも離れ離れになった二人が、ようやく『君の名は。』でハッピーエンドを迎え、新海監督がこれまで扱ってきた物語にひとつの終止符を打ったようにもとれます


今後は過去作の再利用はマンネリ化しますし
しかし今作のような作風を推し進めさらに一般向けに傾倒してしまうと、昔ながらのファンは静かに離れていくかもしれません
広告費はむしろこれまでより出してもらえそうですが、今回のようなスタッフが再び揃うとも限りません


不安要素を数えればきりがないのです



しかし一方で、『君の名は。』で新海監督の武器が明確化されたのも事実


本来は抒情的な作風を得意とするが、その気になればいつでも別の方向に舵を切ることができる計算高さ、そしてそれでもなお面白い作品を作ることのできる実力、そして何より他の大御所アニメ監督にはないテーマ性


これらが組み合わさって新海誠作品は作りだされています



まだ見ぬ男女の出会いの壮大な前日譚

こんな気恥ずかしくもロマンティックなことを、宮崎駿がテーマに据えるでしょうか? 庵野が? 押井が? 

まずやらないでしょうし、やれないでしょう



さらに、これまで映像作品として評価されることが多かったが、ついにれっきとした長編映画として評価を受けることができたというのは、彼にとって大きな自信に繋がるに違いありません




今後新海監督にのしかかる期待は壮絶なものだと思われます


しかしこういった自分の武器を信じて、アニメ映画界において新たなポジションを築き上げる気鋭として邁進してほしいものです





最後に……


君の名は。』を他のキャラクターの視点から描いたスピンオフがとてもよく補完できていて、本編に勝るとも劣らぬ出来だったので是非おすすめしておきます



君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)
加納 新太
KADOKAWA/角川書店 (2016-07-30)
売り上げランキング: 2








  1. 2016/09/02(金) 06:11:01|
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